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花男二次小説第8弾

つくしも大学2年に進級して迎えた若葉の季節。
すがすがしい日々を送るはずが・・・
総二郎とあきらの悪ふざけを信じた司が巻き起こした騒動につくしは思わず絶句する!
 
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From one's heart 1 からの続きです。

-From 1-

*
「いつもより注目浴びてるような気がするんだけど、なにかあったの?」
花沢類がにっこりほほ笑んだ。

あったなんてもんじゃない!
私が妊娠したと思った道明寺の行動が引っ込みつかなくなるようなこの雰囲気。
これ以上大きく出来るわけない!

「なんでもない!」
気がついたら花沢類に向かってそう叫んでた。

「なんでもないってことはねぇだろう」
なぜか私の言葉に道明寺が噛みついた。
「何にもなかったんだから、これでおしまいでいいでしょう」
道明寺をきつく睨みつける。

「こいつら、俺の子供じゃなくて類の子供って言ってるんだぞ!」
西門さんと美作さんを指さし道明寺が叫ぶ。



こんな場所で周りがこれ以上勘違いするようなこと叫ぶなーーーー。
と、私は焦る。


周りにいた数人の学生が表情を変えた。
きっとF4の修羅場目撃!みたいな噂が発信されそうな雰囲気だ。

それに誰の子なんて話が出てくるのがおかしい話で・・・
ただ道明寺じゃなかったら誰だ?という話になって、そこから花沢類の名前が飛び出しただけだ。

私はさっきから妊娠はしてないて言ってるはずなのに、誰が父親なんて話しにつながるのがおかしい事で、なんだか私の妊娠ありきで話しが進んでいるのはどういうことだと、怒りで思わず身体が震えだす。


道明寺の言葉に、花沢類が次の言葉を飲み込んで唇を閉じる。
訳が解からなくてキョトンとした表情の花沢類を初めて見た気がした。

気をとりなおした花沢類が短い言葉で疑問を口にした。
「なに?」
「何の事?」
花沢類がじっと私を見つめる。

私から説明するには何だか恥ずかしく言葉に詰まってしまった。
その横で道明寺はふてくされた態度で腕を組んで動かない。
私と花沢類の間で防波堤を作っている。

ぼそぼそと美作さんが花沢類に耳打ちした。

一瞬驚いた表情を作った花沢類が「ブッー」と大きく噴出した。

穴があったら入りたい。
そんな気分になってきた。


これも美作さんと西門さんが道明寺に同調して変なこと言いだしたからだ。
私が妊娠してないこと知ってて、道明寺を担ぎ出し今度は花沢類をまきこんできた。
ここに花沢類が現れた事でますます事情がこんがらがってきている。

どう収拾つける気だ!

その時、私は鬼の形相で西門さんと美作さんに詰め寄っていたと思う。
「この始末、ちゃんとしてくれるんでしょうね」
聞いたことのないような声色が腹の底から噴出した。

「今回は悪ふざけ過ぎた。まさかここまで大げさになるとは思ってなかったし・・・」
やけに素直に二人がバツの悪そうな表情を見せる。
「それよりお前ら早く手を打つ必要あるんじゃあないか?」
「なにっ?」
怒りの響きを持ったまま私は聞き返す。
私を憐れんだ様な表情を向けた西門さんがちょっと気になった。

「牧野が妊娠したこと・・・ここ以外で誰に喋った?」
少しの間をおいて西門さんが道明寺に言葉を投げる。

「うっ」
言葉に詰まらせた道明寺の表情が一瞬で強張って固まったのが私にもわかった。

だ・・・誰に喋っているのぉぉぉぉぉ!

もしかして・・・
道明寺のお母さんとかに喋ってないでしょうねッーーーーーー
巨大な鉄仮面が迫ってきて押しつぶされる夢を見そうだよ。

「そっちの方をどうにかしねえと収まりつかなくなるんじゃねえ」
美作さんの言葉に私は正常に立っていられる気分じゃなくなってきた。

「道明寺どうなのよ」
「誰に喋った!?」
倒れそうになるのをグッと腹に力を入れ持ち直す。

「俺・・・結構舞い上がってたからな・・・」
「あんまりしっかり覚えてないかも・・・ハハハ」
焦ったような表情で視点が泳いで、最後は笑いで誤魔化した。

「しっかり想い出せッーーーーー」
私はクッと唇かみしめて道明寺の頬にパンチを入れ込んだ。


From one's heart 2からの続きです
*
-From 1-

「誰と喧嘩してんだ」西門さんが呆れたように言う。
「西田」
プイと横に顔を向けた道明寺の右手には携帯が握られたままだ。

西門さんを突き飛ばすように車の後部席に飛び込んで道明寺から携帯を奪い取った。

「西田さん、つくしです、聞こえてます?」
早口で一気に喋り携帯から西田さんの声が返ってくることを願う。

「聞こえてます」
いつもの冷静な西田さんの声にホッと安心する。
「あれ全部ウソですから、道明寺の大きな勘違いです。信じてませんよね」
最後は押しつけがましい言い方になる。
私の妊娠説止められるのは西田さんしかいない!
あなたが最後の砦なんです!

「クスッ」
一瞬西田さんが小さく笑ったような感触に耳を疑った。
緊迫の糸が緩んでふわっとなった感じを耳元に感じる。
空気が変わった?そんな感じだった。

「失礼しました」
次はいつもの冷静な西田さんの声が聞こえてきた。

あの西田さんが・・・表情変えた。
携帯の向こう側では確認できないけど絶対クスッと笑ってる。

あの西田さんを笑わせたのって私?道明寺?
どっちだろう?

なんだかすごいところに遭遇した?無理なことやってのけた?
未知との遭遇!天然記念物!絶滅危惧種!
見れなかった、確認できなかったのが残念でならない。

「坊ちゃんのおっしゃったこと確認が取れるまでは公にはできませんから、水際で対処させてもらいました」
「でもうれしいですね。坊ちゃんより私を信用してもらえて」

うれしい・・・
うれしいって西田さんが言った。
あの人にそんな感情あったんだとなぜか感激してしまった。

「よかった~」私は安堵のため息をフーと長めに吐いた。

「人の携帯を勝手に取るな」
道明寺がふてくされたように私の手に握られていた携帯を奪い返す。

「西田!全部聞こえてたぞ!覚えてろよ」
携帯を睨みつけて道明寺が吐き捨てる。

「坊ちゃん、今日の事全部覚えていてよろしいので?」
道明寺が言い返せない状態に西田さんが切り返す。

道明寺が返り討ちにあった・・・そんな感じだった。

携帯電話を車の外めがけて道明寺が力いっぱい投げ捨てる。
運よくそれを美作さんがキャッチした。
「おい、情報源をむやみに捨てるな。変なのに拾われて悪用されたら俺らが困る」
「牧野に知らない男から携帯に着信あるかもしれないぞ」
ニヤリと美作さんが道明寺に視線を送る。

車から飛び降りるように出てきた道明寺が、ガバッと美作さんから携帯をぶんどると真っ赤な顔でジャケットの内ポケットに携帯をしまい込んだ。

「「ブハハハハハ」」
西門さんと美作さんが噴き出すように大声あげた。
From one's heart 3からの続きです
*
-From 1-

牧野を脇に抱え込んだ状態のまま車は屋敷の門をくぐった。

「お待ちしておりました」
カクカクに頭を下げて俺達を出迎えたのは今一番会いたくねえ奴、西田だった。
西田の顔見てたらテンション急降下。
地面にぶつかる寸前でなんとか持ち直して踏ん張った。
今日の一番の功労者に、ホッと息を噴き出した牧野が西田の方に駆け出そうとする。
素早く牧野の腕をとり俺の方に引き寄せた。

「ここまで来て、西田かよッ」
皮肉たっぷりに牧野の耳元でつぶやいた。

固まった表情から唇を噛みしめて視線を下に向けた牧野の顎を荒々しく持ち上げる。
「無理やり連れてくるからでしょう!」
相変わらずの強気な言葉が返ってきた。
たまには俺が喜ぶような言葉が素直に出てこないものかと鼻の頭をつまんでやった。

「イタッ!なにすんのよ!」
「元気でたな」ニヤッと笑って西田に視線を移した。

「なにしに来た?」
「ぼっちゃんのしりぬぐいに」
冷めた感じでにっこりと西田が笑顔を作る。

「もう片付いたんじゃねえのか?」
毒々しさ丸出しで片唇上げて不敵に笑いを作る。
「お屋敷の使用人から連絡を受けまして・・・」
「お祝いの花束、メッセージなどが数十社、品物も届いております」
メモを取り出して次々に社名に個人名を西田が読み上げ始めた。
呆けたような顔でそれを牧野が見つめてる。
「すべて連絡をとって事実無根と伝える作業、まだ終わっておりません」
西田は無表情のままだが俺を非難してるのは明白で・・・
これ以上西田の発言聞いてるとなに言われるか解かんねえ雰囲気にいら立つが反論できるはずもない。

「あーーーー解かった!全部お前に任せる」
そう言うしかなかった。

「心得てます」
「坊ちゃん、道明寺の次期総帥として言動を甘く見ない方がいいですよ」
「ああ」
テンション下がったまま返事する。
西田が満足そうにほほ笑んで頭を下げて奥の方へ姿を消した。

「道明寺どういうこと?・・・ちょっと来て」
すごみを持った牧野の瞳が俺を睨んでる。

取調官にうながされて容疑者が取調室に連行される様に俺の部屋に連れていかれる。
完全に立場が逆転していた。

使用人の目を気にしての牧野の行動だろうが、そこまでされるってことは・・・
結構きつい状況が思い浮かぶ。
馬乗りで殴られる?それとも・・・蹴りか?
言葉だけじゃすまない雰囲気
仕方ない。甘んじて受けよう。
覚悟を決めた。
あーーーー車の中に戻りてえッ。

俺の部屋のドアがパタンと閉められた。

「あんたが喋ったの数人じゃなかったの!?」
俺が下げたテンション牧野に移行してた。
すごい気会いが入った牧野が怒り爆発させて俺に迫ってる。
車の中でいじめ過ぎた反動も・・・多分ある。

「俺が喋ったのは本当に数人!」
「その後あっという間に情報が流れたみたいで・・・俺のせいじゃねぇーッ」
「あんたのせいでしょうがーーーー」
「半日でこんなことになるなんて普通あり得ないでしょう」
「自分の立場理解してないからじゃない!」
息を吸うのも忘れた様に肩で息しながら一気に牧野がまくし立てる。


こいつ・・・
西田と俺の会話で全部気がついていやがった。

俺の一言、突拍子もない買い物でこんなに簡単に人が動くなんて俺も今日初めて気がついた。
恐ろしきは道明寺の影響力。

俺も甘く見くびってた。


「もうしねえ、軽はずみな行動はしないから、許せ」
左手で頭ごと胸に牧野を抱きよせ腰に手を回しギュッと力を込める。
「許せ」
牧野の耳元でつぶやいた。
徐々に牧野の身体の中から力が抜けていくのを俺は腕の中で感じとる。

どう取り繕っても弁解が出来るはずはない。
こいつの言うとおり俺が道明寺司でなかったら単なる誤解で解決していたはずだ。

素直に謝るしか道はない。
自己中の俺にしてはすごい決断なんだぞ!
牧野だから素直に謝ることが出来るんだ。
この世界で唯一俺が頭を下げることが出来る存在。
それが・・・
お前だけだってことをこいつは気がついているのだろうか。
謝りながらも牧野が俺の腕の中にいる幸せ感じてた。

そして、もう一度強く牧野を抱きしめた。

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