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最近つかつくの単純なお騒がせの日々を書いてない。
それはやっぱり大学時代になる様な気がします。
またお騒がせな二人の話を書きたくて思いつきました。


LOVE AND PEACE
けしてお笑いコンビからつけた題名ではありません。
指を5本開いてパーの状態から小指と薬指を曲げて作るマーク。
Nuclear Disarmament(核軍縮)の頭文字NとDを手旗信号(semaphore)をロゴマークとしています。
「平和」、「反戦」の意味として用いられているそうです。
つくしと司。
喧嘩してればある意味核爆弾ほどの威力かも。
周りは皆二人の平和と反戦を望んでるとのは確かな事で、今回『LOVE AND PEACE』の題名をつけてみました。
さてさてどんなお話になる事やら。

お楽しみいただけたらうれしいな♪
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*

「あーーーーーッ」
声を上げた時には遅かった。
「ガン!バタッ!」
二つに折れた状態で携帯は床に転がって息が止まった。

「静かになったな」
目の前の顔は何にもなかったようにじっと一点を見つめている。

「静かにって・・・誰からの電話だったの?」
「気にするな」
「気にするなって・・・」
ゆっくりと迫る唇を手のひらで押し返した。

「なにする!」
自分の行動を否定されて怒の感情がこもる声。
道明寺の不満は慣れている。
さっきまでの甘えたい気分は携帯の壊れた音で冷めてしまっていた。

「聞こえない?」
「なにが?」
「ほら、やっぱり聞こえる」
微かに聞こえてくるのは私の方の携帯の着信音。
道明寺の身体の下から這い出す匍匐(ほふく)前進。

「でるな」
そんな訳にはいかないとソファーの上に置いたカバンまでジャンプするように歩く。

「携帯を壊した意味がねぇーーーッ」
携帯に出た私の後ろで厭味ったらしいわめき声が上がった。

携帯を耳にあてたままベッドの上に胡坐をかいている道明寺の元に戻った。

「さっきの携帯、西田さんだったんだ」
「その携帯の相手西田か?」
渋い顔で道明寺が舌打。

「投げないでよね」
つながったままの携帯を道明寺に渡した。
携帯を切った道明寺は完全に不満そうな色を浮かべている。

「会社に行かないといけなくなったぞ」
私のせいだと言いたげな態度。

「しょうがないでしょう。仕事なんだから」
仕事が忙しいのは私のせいではない。

「やっと出来たと思った自由時間だったんだぞ」
「でもなんで、お前と一緒にいること西田知ってんだ?」
道明寺が考え込むように右手の指で形のいいあごのラインをなでる。

「坊ちゃんが電話に出ない状態とか、出てもぶっきらぼうな返事しかしないときはつくし様が側にいる時でしょうからって、西田さん申し訳なさそうに言っていたけど」
申し訳ありませんがと冒頭から聞こえてきた西田さんから私への携帯電話。
この言葉から始まる時は道明寺への連絡事項だと分かる。

「あんまり西田さんに迷惑掛けると禿げるよ」
「あの七、三分けの剛毛は禿る心配ないだろう」
禿げたらおもしれーかもなんてククと道明寺が声を漏らす。

「お前、今日は総二郎のところだろう?」
時々催される西門邸でのお茶会。
最近は月一の割合で参加をさせられている。
場を踏むのも大切だし、上流階級とのつながり出来る。
「将来の道明寺財閥の若奥様としては必要だろう」と、なぜだか西門さんに義務付けられた。

「タマ先輩に着付けしてもらっていく予定だけど」
「自分で着物着られる様になったって言ってなかったか?」
「着付け出来ることはできるんだけど、タマ先輩の着せてもらった方が綺麗だし着ていて楽なのよね」
まだまだ、正式の場所に自分の着付けで行くのは不安が残る。
それに道明寺から贈られた着物は全部道明寺の屋敷の方に預けてある。
わが家の洋服ダンスに着物は似合わないし、着る機会もない。
着物が必要なのは道明寺のお母様から言われている作法の講義の時だけでそれも道明寺邸が教室だ。
おとといは生花だったんだよなぁ。
思いだしたら正座の足の痺れが再生してきそうだ。

「なぁ・・・」
「なに?」
「俺が帰ってくるまで着物を着とけよ?」
「なんで?」
終わったらすぐに脱いで楽になりたい。
まだあんまり着物を着ることには慣れていない。

「たまには違ったシュチエーションもいいだろう」
「お預けくらったそのお詫び」
一人でご機嫌な顔を作っている。
えっ?あっ!うっ・・・。
成人式の時みたいなことを考えている顔だ。

お代官様~ッて、帯をシュルシュルって道明寺はニンマリしてたんだよッ。

「今日は泊まれないからね」
この状況じゃそれは無理なのは分かっていても口から飛び出す否定形。
「アッ!」
すごみのある顔が目の前1cmに迫っていた。

お代官様~シュルシュル♪
バカなこと書いてたお話は『大人になるために 』です。
つくしの成人式のお話として書いた短編。
おまけのおまけまで書いて結果は・・・?
司のご希望は叶ったのかは・・・微妙なお話でした。
*

西門邸の日本庭園の一角に建つ茶室。
畳に埋め込まれた炉に乗せてる釜からは白い蒸気がゆるゆると上がる。
茶器の中で茶筅が動いて茶をたてる。
茶はその規則的な手の動きの中できめ細かな泡を生み翡翠色に輝く。

師匠によって点てられたお茶はスーと品のある作法の仕草の中で私の前にと置かれた。
つややかな黒色の色を持つ天目茶碗。
落として割ったらどうなるのか考えるのも怖い代物が並ぶ。
「本物を使うのも修行だぞ」
眉目秀麗でほほ笑まれたら優紀じゃないけどその気になってがんばれるものだと思う。

茶会が終わっても今日のダメ出しを行うために西門さんの指示を仰ぐ日々。
いつになったら解放されるのか?
本当に解放される日が来るのかと怪しく思う日々が続く。

「今日、元気なかったな?司となにかあったか?」
茶器を口まで運んだ手の動きが敏感に反応して止まってしまった。

やっぱりなと言いたげな西門さん。
言いたくないのにどうしてこう表情に出るのか、単純さに自分でもあきれる。

「着物を着たまんま俺を待ってろ」
ニンマリした顔でそう言われたなんて口が裂けても言えるものじゃない。
道明寺の屋敷についたころには西門さんから美作さんに伝わる情報網。
次に会った時にはからかわれる材料の一つになってる危険性がある。

「今日は帰る」
叫んだところで壁に押し付けられて唇を塞がれた。
自由を奪う様に頭の上に持ち上げられて強く握られた手首は今もわずかな赤みをおびている。
本当に手加減を知らない奴だ。

「無断で帰ったら、その倍の相手させるからな」
強引な力で押さえつけられてるのに唇の愛撫と肌に触れる指先はいつもに増してやさしく私に触れる。
それで頷くしかなくなった。
満足げに軽快な足音を立ててご機嫌に出て行く道明寺を見送ったのは5時間前。

帯をシュルシュルって本気でやるつもりだろうか・・・。
成人式の日に本気で抵抗したらビリっと袖が破けてその耳元で「数千万するぞ」と聞こえた西門さんの声。
あれで動けなくなった。
この着物の値段も考えたら即座に脱いで箪笥の奥に片づけたい。
必要以上の緊張が着物と一緒に私を包む。
坊ちゃんの遊びに付き合える気力は値段の高価さの前に消沈している。
もし破いたら・・・汚したら・・・
その意味は道明寺には理解できないだろうし・・・。
トラウマになってる気がする。

タマ先輩に相談したら・・・
ここは着物を脱がせたいみたいでなんて言葉を濁してタマ先輩に説明した。
お代官様~♪と時代劇のパターンをやりたいなんて恥ずかしい事を言える訳がない。
「裸体でベットで坊ちゃん待ってれば我慢できずにすぐに抱きついてくるはずだ。それ一番簡単」って・・・
それは絶対無理だーーーーーーッ。

「牧野・・・一人で蒼くなった赤くなったりすげーおもしろいぞ」
西門さんの声に茶器の中の緑の液体をグッと喉の奥に流し込んだ。
ブハーと息をつきそうな勢い。
しまった!
作法もなにもあったもんじゃない。

「減点一なっ」
「西門さんが変なこと言うからでしょう」
茶器を畳の上に置いて茶道の作法を進める。
今さら遅いと言いたげな西門さんの視線。

「牧野が勝手に自分で思いだして顔色変えてただけだろう」
茶器を自分のもとに戻しつつ西門さんがつぶやく。

「冷静さを保つのも修行だからな」
真顔の西門さんが、我慢できねェと呟いてブハハハと遠慮ない笑い声を上げた。

*

「シュルシュル」
「へっ?」
俺の言葉に牧野は何で知ってる!とでも言いたげな表情を作る。

「声が聞こえたぞ」
「私、喋ってた?」
「ばっちり」
「他はなに聞いた!?」
俺に飛びかかってきそうな勢いで腰を浮かせる牧野。

後って言われてもそのあとは何も牧野は喋ってない。
が・・・。
「司の・・・」
「へっ!司・・・って」
浮足立って落ち着きを完全になくしてる。
やっぱ司に関係あるのか?そのシュルシュル~。
シュルシュルねぇ・・・。
目の前の牧野をじっと見つめる俺。
俺と目のあった牧野の顔が赤らんで体中から熱を発散させてる様に見えた。

「これが終わったら司のとこに帰るのか?」
「本当は家に帰りたんだけど・・・」
司に強要されてる感じが見てとれるがいつものことだよな。

「このまま待ってろというのがね・・・」
このままって?
着物着たままってことか?
そこにシュルシュル?
牧野の成人式の出来事が見事に頭の中の回想で浮かんできた。
時代劇みたいなことやりてーとか言っていた司が実行して、1000千万の着物がビリッって音を立てたはず。
あの後のことは聞かなくても分かる次の日の司の不機嫌な顔。
今日再チャレンジか?
司も凝りねぇやつ。
俺なら和服の裾を乱れさせて、そこから忍ばせていく指先に反応させるのを楽しみたい。

「牧野、その着物も相当な値打ちもんだから、おとなしくするか着替えるかどっちかに決めたほうがいぞ」
どうせ脱がされるのが落ちだ。

「西門さんまで裸で待てなんて言うの!」
そこまで言ってねえよ。
って・・・誰が言ったんだ?
そのほうが気になってくる。

「裸でって誰に教えられた?」
「・・・タマ先輩」
ここで膨れた顔を俺に向けるな!牧野。
自分で喋ったんじゃねぇか。


「牧野、俺がシュルシュルされないように司に連絡しておいてやる」
「え?そんな方法あるの?」
裸で待つよりはましなはずだ。

「その代わりおとなしく司のされるがままだぞ」
「帯をまわされるよりはましだと思うから」
最終的にはやることは変わりないと思うけどな。

「どうするの?」
「それは司に聞け」
「牧野はおとなしくしてればそれでいい」
不安げに斜めに傾く首。
今一つ納得できないない表情。
裾を乱されて進む濃艶な密度の興奮つーのを司に教えてやるかなんて思っている俺。

「まあ、心配すんな」
なる様になる!
今回は司に感謝されてもいいんじゃないか俺。
友達思いだろ。
熱い友情!
他にも後二人。
俺だけの情報で終わるのは勿体ねぇよな。

あいつらに連絡入れとくか?
そしたら、道明寺邸集合の予感。
空は赤い夕焼けに染まり出した時刻。
予定変更。
どうやら司にだけに楽しませる友情は持ち合わせてないみたいだ。

「西門さん・・・黙っちゃってどうしたの?」
「俺はいつも寡黙だぞ」
「牧野、楽しみだな」
「楽しみって・・・」
眉間にしわを寄せる牧野を見ながら「ククッ」と声が俺の口元から漏れた。


今回はひさしぶりにお祭りコンビに遊んでもらおうかと・・・(^_^;)
最初に書き出した途中までは総二郎に真面目に司に伝授してもらおうと思ってたんですよ。
本当です!
そうすると読者の期待感が別な方向に高まりそうだったので止めました(笑)


拍手コメント返礼
b-moka様
この話はにぎやかになりそうな予感がします。
久しぶりのお祭りコンビの復活!
騒動にならないはずはないですよね。
*

周りから追いつめられて二進も三進も行かない状態に追いつめられてないか?
道明寺の部屋で委縮気味にソファーに着物を着たまま座わってる私。
その周りには西門さんだけじゃなくて、美作さんに花沢類まで。
なに招集してるのよッ。
犯人は西門さんだ。

「牧野、そう緊張するなって」
私の心の中を察知したようにニヤリと人の悪そうな笑みを浮かべた。

「久しぶりだな、みんなで集まるの」
「いつもは司がいやがるからね」
「邪魔スンナってな」
三人三様の笑みが浮かぶ。
普段ならこのほほ笑みも人を魅せる魅力十分だが、意地悪くしか見えない。
なにか考えてるでしょう!
絶対まともなことじゃない。
大体私と道明寺で遊ぶこと考えてるんだからッ。
ほとんどが道明寺をけしかけて、邪魔して、じらして、最後で猛獣の檻に中に入れられる私。

「その後を見学されないだけましだろ」
「しばらくはこれで司も大人しくなる」
「牧野がんばって」
責任なさすぎなんだよ。
予測がついていてるのに逃げられないでいる私がバカなだけだ。

今日は絶対餌にはなんない。
不機嫌な道明寺の相手はこの3人にさせる!
そう決心した頃に猛獣のご帰宅。

「よっ!総二郎!つーか、なんでお前らまで来るんだ?」
上機嫌な表情をこの三人にまで安売りする道明寺は珍しい。

ご機嫌な道明寺を挿みこみ顔を付き合わせる三人組。
三人よれば文殊の知恵?
道明寺を加えればめちゃくちゃなことしか導き出せそうにないと思うけど。
この状態での相談ごとってなに?
私の帯シュルシュル発言から話し合う事ってなんだ?

『牧野は嫌がってるからやめろ』
思いっきりヤダ。

『わざわざ牧野が嫌なことしてたら逃げられるぞ』
逃げられそうもないから困ってる。

『牧野に嫌われるぞ』
くらい言って欲しい。

そんなこと話してないのは道明寺のニンマリと緩んだ頬を見ればわかる。
な・・なに?
背筋に悪寒!
妙な緊張感!
脂汗まで額に噴き出してきた。

「牧野、大丈夫?」
暖かな空気がふんわりと包み込むように私の横に腰を下ろした花沢類がにっこりとほほ笑む。
この笑顔が一番安心するんだ。
唯一の心のよりどころ。
私の止まり木的な存在感。

「花沢類が来てくれて良かった」
安堵感とともに声がもれた。

「おい、こら類!人が目を離したすきに牧野にちょっかい出すな」
「お前も、なにニヤケてんだ」
西門さんと美作さんを押しのけるように目の前に飛んできた道明寺に睨まれる。
私の腕をとりソファーから立たせてる様に腕を強引に引っ張られた。

「着物なんだから乱暴にしないでよね」
着物だろうが洋服だろうがそんなことに気を使う道明寺じゃないのは重々承知だ。
これでまた道明寺がムッとするのは分かってる。

「乱暴に扱われる様な事やってたのお前だろ」
私が悪いことになった。

「花沢類と話してただけでしょう!!!!!」
それをいやがってるのはここのみんながよく知ってる事。
大体これで浮気女とか言い出すんだよな。
道明寺の奴!
これで浮気なら私は道明寺以外とは話すこと出来なくなる。
大学ではその雰囲気が出来あがってるのは否定できないけど。
道明寺が大学に来てると情報が洩れただけで私の周りにはなかなか女子も近づいてこなくなる実情。
入学後すぐこれだった。
道明寺が大学を卒業したらこの拘束感から少しは解放されるのだろうか。

「お前らなんで類まで連れて来たんだッ」
そんな失礼な言葉も全く気にしてない花沢類。
やっぱり人間が出来ている。

「「カンフル剤」」
同時に重なる西門さんと美作さんの二つの声。

「類を連れてくるとおもしれーし」
「司もパワーアップするだろ」
やっぱ楽しんでるだけだこの二人。
完璧に語尾の後ろに♪がついてるノリだ。
何のパワーアップさせるつもりだつーの。

「やっぱり着替えてくる」
言い捨ててドスドスと怒りを踏みつけるように歩く。

「・・・牧野、着物で大股で歩くな。転ぶぞ」
西門さんの声に思わず右足が上がったまんま動きを止めてしまった。

そのまま目の前に近づく床。
着物のままで転ぶのは最悪だ。
なんとかすんでで両手をついて鼻がこれ以上低くなるのは免れた。

「下着、つけてるんだな?」
「和服って、下着つけないものなんだろう?」
「・・・昔は、でしょ」
たくっ・・・男3人が顔見合わせてなに言い合ってるんだか。
いやらしく感じないのはイケメンだから?

昔はパンティーはなかったでしょうがーーーーーー。

「着てなきゃスウスウして落ち着かないわよ」
「おい!バカ!俺が落ち着かねぇ」
手をついて上向きに上半身を起こした私にスーツの上着を脱いで私の足元に道明寺がかけた。

道明寺が必要以上に焦ってて・・・・
顔真っ赤。
さっきの会話・・・どうして下着の話題になった?

思わず下がる目線の先で自分の腰から下を眺める。
スーツの御蔭で外からは見えないけど脚に触れる床の冷たい感覚。
太ももから先が乱れてって・・・
それでは表せない以上の扇子開き状態が想像できた。

「・・・見た?」
道明寺に確認しなくても分かる状態。
ウソだーーーーーッ。

「こんなに裾が捲れあがって見事に和服でこけた奴をみたの初めて」
「見えても色気ねーし」
「怪我しなかった?」
「お前ら忘れろーーーーッ」

四つの声色も全く耳を通り抜けて茫然自失!自失呆然!惘然自失!爽然自失!
全部合わせても足りないよーーーーーーッ
この場から消えてなくなりたい気分になった。



西門さんの声に茫然自失!(ぼんやりとして気抜けする)
美作さんの声で自失呆然!(あっけにとられてあきれる)
類の声で惘然自失!(がっかりして、ぼんやりする)
司の声で爽然自失!(失意してぼんやりする)
つくしちゃん立ち直れるでしょうか? ← そうさせたのは誰だ!私にパンチするのはつくし?司のどっちだろう・・・


拍手コメント返礼
nanaco様
想像して爆笑それが一番お誉め言葉です♪
いただけてうれしいです。
このお話はこんな感じで続いて行きそうですけどね。
*
「牧野、そんなに気にしなくていいよ」
「俺は二度目だし」
「に・・・ニ度め!」
ギョッとなった視線で見つめる四つの目。
間の抜けた声を上げたのは牧野じゃなくて俺だった。

「類、どういう事だ!」
今よりもその1度目の方が問題ある。
下着を見たってことは・・・
牧野のその・・・あれだ下着だ。
頭の中が混乱している。
見せた?見えた?無理やり見た?
どっちだーーーーーーー。

「見たのって、まさか牧野が類の前で服を脱ぐ訳ないよな」
総二郎!そんなの俺がさせるか!

「でも、司がNY行ってた時は類と牧野すげー仲良かったよな」
え・・・・・
あきら、そこをつかれるとマジで心臓が痛くなるだ俺。

「ちちちちちちょっと」
どもりながら裾を整えて牧野が立ち上がる。

「花沢類も変なこと言わないでよね」
「俺はウソは言ってないけど」
牧野の目の前でにっこりとほほ笑む類。
口をパクパクさせるだけで牧野は声がでなくなってる。

「いつ見たんだ!」
我慢できずに二人の間に割って入って類を問い詰める。

「高校の時」
「「「「高校」」」」」
一斉に上がる声。
「高校って言えばまだ司と牧野って付き合ってなかったよな」
そこ二人!
こそこそ喋んな!と総二郎とあきらを睨みつける。

「高校っていつだ?」
「司が俺をF4から追い出した時」
相変わらず余裕の表情を浮かべる類。
俺の方は血管ブチ切れそうになるまで怒りが上昇している。

「その頃なら、しょうがないか・・・」
あきら!
だからそんな感想はいらねえよ。

「みみみみみ見せてないからね!」
牧野がセミになって類の背中に姿を隠す。

「牧野、それ火に油注いでる」
俺に向けての総二郎の感想。

「・・・トイレ」
類の一言に部屋中の音が消えた。

「あーーーーーッ、トイレ・・・」
声を上げた牧野が見る間に真っ赤になった。

「お前本当に見せたのか!?」
「見せたんじゃんなくて見られたのよ」
そして爆笑が2か所から起こる。

「トトトトトイレって・・・」
「もしかして牧野がカギし忘れてそこに類が来たとか?」
「なんでわかるの」
「それくらいしかないだろう」
「まさか牧野が類をトイレに引っ張り込むなんて芸当出来ないよな」
「やれたらすげーぞ」
遠慮なく上がる笑い声。

俺は笑えない。
「見られたのか?」
下着の中身まで?

「見られた」
下着を下ろして便座に座ってる私と花沢類とバッチシ視線があって固まった。

見られたって・・・
俺より先に類が見たってことか?

「類、てめぇ」
気がつくと類の襟をつかんで締めあげている。

「司、止めろ」
笑いを止めた総二郎とあきらが俺を止める。

「冗談だよ」
「見たって言っても俺は椅子に腰かける牧野を見たって印象だったから」
「牧野には大声あげられたけど」
「見た訳じゃないのか?」
「なにを?」
「・・・・下着の中身」
「俺の身長じゃ、しゃがんでも見えないよ。這いつくばらない限りはね」
確かにトイレで這いつくばる類は想像できない。
それじゃ変態だ。

「そんなの見られたら生きてられないわよッ」
ゆで上がった牧野が情けない表情で俺を睨む。

さっきの牧野の醜態はなんとなく終焉したように落ち着きを取り戻す。
類の奴・・・計算してたか?

俺を怒らせて最後は牧野まで怒って・・・
その怒りが俺って割が合わないけど。

「変なこと想像しないでよ」
照れくさそうにふくれる頬。

「なぁ・・・俺が見ても死にたくなるわけ?」
つーか見せないっていやがっても見てるけど。

「さんざん見てるじゃない」
消え入りそうな小さな声で牧野がつぶやいてうつむく。
襟元から項が真っ赤に染まってそこがやけに色っぽく見えるのは普段は長い髪で隠された場所だからだろうか。
見えない個所って・・・。
緩みそうになる頬に力を入れ込む。
気をつけないとあいつらになに言われるか分かんねぇー。
油断するなッ!

お前のすべては確認済みで、滑らかな肌も、俺の愛撫にどう反応するか、俺だけが知っている。
快楽を隠す切ない表情。
喉元から洩れる喘ぎ声。
思いだすだけでイキソウダ。
ダメだ。
無理!
力を入れられなくなってきた。


「俺ら帰るわ」
「司、顔を元にもどしてた方がいいよ」
「牧野に逃げられるぞ」
さんざん好きなことを言って帰っていく三人をただ黙って俺は見送った。
早く帰れ~
心の中で叫びながら。


総ちゃんとあきら君ただかきまわしたかっただけに終わった様なきがします。
類にトイレを開けられた場面。
いつか使いたかったんですが、ここで使うか!と呆れられそうで怖い気もします。
笑ってお許しを~。
総ちゃんの司への伝授はどうなったんでしょうか?(^_^;)
伝授されてなくても勝手やってくれ~
*

「なぁ、もう泣くな」
「だって~」
ぐずる様に鼻をならす牧野。

「あいつらもなんとも思っちゃいないよ」
「そんな訳ないでしょう。花沢類なんて高校の時の最悪な出来事まだ覚えていたもん」
慰めになってないとソファーの上のクッションを投げられた。
聞き様によっては今日の出来事より昔、類に見られたことを覚えられていたのがショックがあったように感じるのはなぜだろう。
すーげー気分悪い。

「顔洗ってくる」
立ち上がると重たい足取りで洗面所へと向かう牧野を俺は静かに見送った。
そのままの流れで牧野を抱き寄せるって事にはいきそうもない。
俺の部屋に帰り着くまでの高揚感に期待感!
ビューと空気が抜けて風船がしぼむように無くなった。

「着物はいいぞ、全部脱がせる必要はない」
総二郎からの電話。
「牧野、今日お前んちだろう」
ここから始まっていいこと教えてやるって言われた。
さすがの俺も周りに人がいないことを確かめた。
総二郎には散々今までもしょうもないこと聞いて呆れられてる俺。
俺と牧野の事はほとんど筒抜けだ。
それが原因で牧野にすねられたこと何度もある。
そしてお預け状態になる俺。
今日もこのパターンか?

「おい」
落ち着けなくなって洗面所へと向かった。
帯を解いて着物を脱いで見えた薄桃色の肌襦袢姿の牧野。

「見ないでッ!」
「プッ」
頭の上から牧野が投げた着物にスッポリと視界を遮られた。
さっきの下着よりましだろう。
牧野の長襦袢姿・・・。
着物より色っぺぇかも。
着物から鼻をくすぐる牧野の移り香。
甘く俺の男の部分を刺激する。
視覚と聴覚を刺激されあと触覚刺激されたら収まんなくなる。

「見てるの俺だけだぞ」
「俺のもん見てなにが悪い」
「今でもさんざん見てるし、お前の裸」
「テッ」
かぶっていた着物から頭を出した途端に鼻先に飛んできたのは歯磨きチューブ、ついで石鹸。
よける間もなく顔に当たった。

「出てけ!」
牧野に身体を押されて洗面所から排除されて目の前でドアをバンと閉められる。
そして「カチャ」とカギが閉められた。
「おい!こら!ここは俺の部屋だ!」
明日にでもこの部屋のカギ全部なくしてやる!
しょうがなく一人ソファーに座り牧野が機嫌を直すのを待つ。

俺の目の前にようやく現れた牧野は素通りしてベットルームに向かう。
しっかり着物からパジャマに着替えてた。

「寝る」
俺の耳に聞こえた2文字。
俺を誘うにしては色気がない。
色気がないのはいつもの事。
「一緒に寝たい!一緒に寝よう!」
最低5文字は欲しいとこだ。
慌てて牧野を追ってベットルームへ向かう俺。

「なぁ」
抱きたいんだけど・・・

「なに」
背中を向けたまんまの声は機嫌は直ってねぇ。

「まだ、怒ってるのか?」
俺が悪い訳じゃないだろう。
全部お前がすっころんだのが原因。

「私の事、気にしなくていいから」
気にするなって、気にしないでいられるわけねえだろう!
やる気の俺の横で本気でスヤスヤ寝息立てるつもりなのか?
こいつならあり得るから困る。

「ほっといて」
肩に手を置いた途端に身体を揺さぶられて手を振りはらわれる。
ここで無理強いすると「キライ&大っきらい」になるんだよな。
スキって言いなおさせる自信はあるけど。

「俺のせいじゃねえだろう」
「道明寺が変なこと思いつくからでしょう」
ガバッと布団をはいで起き上がった牧野がようやく俺を見た。

「どうしたら機嫌直る?」
「自分でも分からないよ」
「道明寺にも分かんない事言ってるし・・・」
「さんざん見てるとか・・・なにっ言ってんだろう。恥ずかしい」
目の前の顔がまた泣きそうにゆがむ。

「怒ってないと涙がこぼれそうになるんだもん」
「大丈夫だから」
胸の中に抱き込むように牧野の後頭部に腕を回す。
牧野が泣きやむまでそうしていたい。
そんなやさしい気持ちになる。
お前の泣き顔も怒った顔もすべてが好きで愛しくて、それでも笑った顔が一番見たいと思うんだ。

「・・・あのね。今日このまんまがいい」
「このまんま?」
「抱きしめてもらってたら眠れそうだから」
くすぐったくなるような照れた笑顔。
抱きしめて?
・・・いるだけ?
なにもなし?
身体ポンポンしてやって寝かせつけるのか?
道明寺の胸の中、暖かいってそのまま体を預けてきた牧野。
そのままベットに二人で横たわる。
笑った顔が一番見たいって思ったの取り消す。
そのなんだ、喘いだ表情、感じる声それがいい!

どうせ抱き合うならすべて終わった後の方がぐっすり眠れるぞ?
・・・って、もう寝息立ててる。

「おい!こら!起きろ!」
牧野の身体をゆする。
「・・・んっ、・・・すき」
わずかに寝返りを打った身体は深く俺の胸の中に入りこんでその口元が呟いた。
え?お?
どんな夢見てんだ?
素直じゃん。
そのスキって俺だよな?
んでなにもできねェってなんの罰だ!?
罰にしてはすげー拷問。
慣れてると言えば慣れてるが・・・。
最近は久しぶりッ。

起こしてやる!
パジャマのボタンに手をかけて・・・
予定では指先を着物の襟元から差し込んで・・・の予定だった。
今さら考えてもしょうがない。

あどけない寝顔が目の前で・・・。
寝息でわずかに開く口元。
牧野の寝息を飲み込むように唇をそっと重ねた。



いつもだと蛇のナマ転がしなんですが・・・(^_^;)
たまには起きてやりなよつくしちゃん。
と言う事でお話は続きます。
結局帯シュルシュルの司君の希望は今回も夢に終わったようで・・・
お粗末でした。
*

放した唇は「ン~ッ」とつぶやいたまま閉じられる。
そのまま寝返りをうった背中はまるで俺を拒否してる様。
よく眠れるよなッ。
さっきあんなに泣いて愚図っていたのが、「道明寺の腕の中なら眠れそう」ってよく言うよ。
言われてうれしくないはずがない。
牧野の横で身体を添う様に横たえる。
こんなこと初めてじゃねーし。
慣れたくないけど慣れている。
苦笑気味に漏れる笑み。

俺も我慢強くなったものだ。
牧野限定という条件付きだけど。
最初からこいつといると我慢させられぱなしで・・・。
眺めてる顔は幸せそうな表情を作る。
この寝顔を見とくのも悪くはない。

指先で頬をなぞる。
軽く鼻先をつまんで「覚えとけ」と囁いた。

俺の指先を追い払う様に牧野の腕がうごく。
横を向いてた身体が上向きに変わった。

さっき外した上から二つのボタン。
ちらりと見える白い膨らみ。
わずかに見える肌にふれたくなる。
全部見える肌より心をそそるのは俺の想像力!妄想!お預けの為か。

「クゥーーーッ、眠れそうもねぇ」
これくらいは・・・いいよな?
胸元を唇で触れる。
鎖骨に添う様に指先が動く。

やっぱ起きねぇ・・・。
反応なし・・・。
確かめる様に触れた唇で肌を吸い上げる。
肌が赤く色を染めた。





結局・・・。

悶悶としたまま寝入ったの朝方だった。

「ギャーーーーッ」
な、なんだ!
牧野の叫び声に起こされてベットの上に飛び起きる。


「どうした!」
声のした方向に走る俺。

洗面所の鏡の前で自分の胸元を見ている牧野。
「ねえ、虫がいるよ、真っ赤になッてるし・・・蚊でもいたのかな?」
今にも塗り薬を探し出しそうな感じで一片の赤い痕を牧野の指先が触れている。

俺と寝ていて何もしなっいて思う感覚ずれてないか?
いろんなことやってんぞ!

キスしたし・・・
胸触ってるし・・・
ボタン外してるし・・・
それで我慢してんだよ。
ガキじゃねぇーーーーつーんだ。


「それ痒くねえだろう?」
「えっ?」
俺を見つめる目がうろたえる様に落ち着かなくなった。

「もしかして・・・?」
もしかしなくても俺だ。

「なんでこんな目立つとこにつけんのよッ」
牧野の反応が楽しくてしょうがない。
やってることはガキと変わんない。

「意地悪・・・」
言って膨らむ頬。
お前の方がよっぽど意地悪だと思うけど。

「俺をほっといたお前が悪い」
伸ばした腕は牧野を捉える。
そして、引き寄せて抱きしめた。

昨日の続きを始めよう。


結局生転がし~でも、しっかり元は取れると思うから♪
昨日の続きって・・・
帯シュルシュル~?
んな訳はないですよね(^_^;)
完全に・・・

すっぽりと・・・

腕の中に収まった私の体。

記憶合金仕上げみたいに一ミリも動きが取れない状態が出来上がってる。

見上げた顔はことのほか端正で・・・

私を見つめる熱いまなざし。

目を合わせちゃだめだと瞼をガシッと空気の糸で縫い合わせた。

「なぁ・・・」
耳元で誘う声。

振りほどけるか!?


LOVE AND PEACE
終わった様な終わらない様な・・・
まだ大したトラブルも起きてない。
☆印もない!

私どんなお話にするつもりだったんだっけ?
ボケ気味です。
ここまでは起! 承転結が残ってる~。

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