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第1話 嫁入り騒動
                       作 那美さん



ユーリがヒッタイトに来て早いものでもう20年。
カイルとの第一子は流産という悲しい結末に終ったが、その後・・・
ユーリは4人もの可愛らしい子供達に恵まれた。
デイル・ピア・マリエ・シンという愛らしい子供達。
ユーリは愛する夫と4人の子供達に囲まれて毎日幸せに暮していた。

「お誕生日おめでとうマリエ」
今日は第1皇女・マリエ姫の8歳の誕生日。
皇帝一家全員でお祝い。
この時代に誕生日なんて風習を作ったのもユーリである。
そして…父親のカイルは、「マリエ‥これは父様からの誕生日プレゼントだよ」
カイルがマリエに渡した小さな籠から出てきたのは小さなネコ。
『ミャァ~~ミャァ~~』
「わあ可愛い!お父様!マリエがネコが欲しかったの覚えててくれたの?ありがとうお父様!大好き!」

chu!!

マリエはカイルの頬にキスをする愛娘の可愛らしさにカイルはニコニコしている。
カイルはマリエを抱きかかえる。
本当に嬉しそう。
「いいな姉様!僕も僕も!父さま僕も!」
末っ子のシンも甘えだす。
「シンの誕生日はまだ先だろう?今回は兄様で我慢するんだな」
デイルは最近、大きくなってきたシンを抱き上げると肩車してやった。
キャッキヤッとはしゃぐシン。
「ほ~ら今度はピアに抱っこしてもらえ」
デイルはピアにシンを渡す ピアはちっょと戸惑ったけれどシンを抱っこする。
「ピア兄様って父様そっくりだね!デイル兄様も父様そっくりだし、でもマリエ姉様と僕は母様に似てるよね!」
幸せな家族。
ユーリはデイルが生まれてからとっても幸せだった。

けど…

この一家に大変な事件が…

ある日の執務室。
ユーリがカイルに会いに行くとカイルは真っ青になっていた。
「ちょっとカイル?どうしたの??」
「ユーリ…おまえラムセスと何の契約をしたんだ」
「約束???」
「これを見てみろ!ラムセスからの書簡だ!!」
「どれどれ…ええっ!?」

『ようユーリ!元気にしてるか?おまえんとこの皇女‥8歳になったんだって?
俺との契約覚えているかな?おまえの娘を俺の息子の嫁にもらうって話。
俺の息子は今年で14歳‥おまえの皇太子と同い年だぜ!
なかなかいい釣り合いだよな!まあいい返事待ってるぜ!
                   ウセル・ラムセス』

「そんな…あれ本気だったの?どうしよう…」
さあ皇帝一家の運命やいかに!?

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-From 1-

「この前は本当にごめん」
公平に会って真っ先に謝った。

別になんの被害も被てはないからと気にも止めたない公平の感じにホッとする。

「それよりお前の方は大丈夫だったのか?」
俺のせいで勘違いされたらと心配そうな表情で覗きこまれた。

「私の方は大丈夫、別に何ともなかったし・・・・」

公平の事は怒ってると道明寺にお灸をすえるつもりだった。

なのに・・・
なぜか・・・
結果は・・・
いつものごとく・・・
道明寺に主導権を握られて・・・
反対に私が甘いお灸をすえられたなんてことは公平に言える訳はない。

「まあ・・・男女の仲直りの方法はいろいろあるからなぁ」
「な・・なに・・バカなこと言ってるんのッ」
探る様な視線を公平から向けられて動揺は隠しきれずに顔にはりつけてしまっていた。

「図星だろう?」
正解だと認めるように耳まで真っ赤になる。

「もう、変なこと言わないでよ」
「俺は別になにも言ってないぜッ」
公平がいたずらっぽく微笑む。
下手すればいやらしい会話、セクハラものの話題も公平が言うと日常会話のように流れてしまう。

「つくしは道明寺さんに大事にされてるよ」
公平の表情が柔らかくなって暖かい空気が私をつつむ。

「そうか・な・・・」
道明寺の嫉妬心も怒りもすべて私に向けられた愛情だとは理解している。
道明寺がこれ以上ないという愛情を私に注いでくれることも当たり前の現実。
うれしくて幸せでしょうがないのに、それを他人から言われると素直にウンと言えないのは私の強がりだ。

「有名だったもんな。大学の頃から」
「えっ?」
「つくしにさ、声かけるだけでも睨まれるって」
「そうなの?」
「道明寺さんが卒業してから男友達が増えた気がしなかった?」
「それってグループ学習が増えただけじゃなかったの?」
「それまで声かけられた事なかったろう?」

確かにそれは本当で・・・
知らない人に大学内で声かけられた記憶は大学3年まで皆無だった。
公平以外には・・・
「俺も最初に知っていれば声かけられなかったかも」と、おどけた感じに公平が肩をすくめる。

変なところで道明寺の力が効力を発揮されていたのかと今さらながら気がついた。

「今度のテレビの告白も俺のもんだって宣言して予防線張られたんじゃないか?」
大学から全国に範囲が広がって大変かもよと公平がクスッと笑う。

「今週で前期の修習も終わりだな」
修習が終わるとバラバラだけど頑張れよと、こぼれるような笑みを公平が私に送ってくれた。


*
-From 1-

俺に合う女はいない
世界中のどこ探しても牧野以外には・・・
お前に合う男も俺だけだ。

こんな言葉さらりと自信たっぷりに言えるのは道明寺ぐらいのものだ。

私達は運命共同体で、離れられないと自信たっぷりなはずなのに必要以上に束縛されている感じはどうなのだろう。

さっきも歩道で顔なじみと久しぶりに顔を合わせる。
中学時代の同級生の男の子。
同窓会の連絡来たかと尋ねられたから、葉書が来てたと返事しただけの事なのに、見る見るうちに道明寺の表情が険しくなるなんてどうかしているよ。
立ち止って挨拶交わすぐらいに目くじらを立てるなと言いたくなる。


威圧的に睨まれた同級生は会話の途中で逃げ出す様に足早に立ち去って行った。
参加すると返信した同窓会。
どんな顔して会えばいいのか情けなくなってきた。

「少し挨拶しただけでしょう、なんでそんな不機嫌になるの?」
機嫌よくとは言わないが、それなりの挨拶はできないものだろうか。

「どうして俺が知らない奴に愛想を振りまかないといけないんだ」
いつもの傲慢な性格がそのまま顔を出す。

「誰も愛想を良くしろなんて言ってないでしょう」
それなりにふつうに挨拶してくれたら彼氏って紹介もできるじゃないか。
牧野の彼氏は危ないぞなんて思われたら嫌だと思う私の気持ちなんて分かるはずがない。

「お前こそ俺と一緒にいて他の男に色目使うなんてはしたねぇー女」
「いつ誰が色目使ったのよッ!」
「知り合いに会って、少し話しをしたただけじゃない」
あのぐらいで色目使ったなんて思われたら男と歩いてるだけで浮気だとか言いだしかねない。
そんな発想がどこからくる!
バカらしくて言い合う気力も冷めてくる。

それでも、はしたないと言われた言葉が頭の中で増殖して、ムシャクシャする気持ちは止めようがなくなって、険しい顔になってしまってた。

「いい加減にしてよね」
わなわなと身体が震えだす。

「同窓会に行くのかよ?」
「行くのに道明寺の許可もらう必要なんてないはずだよ」
「行かせねぇて言ったら?」
「速攻別れる」
「あっ!」
道明寺の動きがピタッと止まって青筋が浮かぶのが見えた。

売り言葉に買い言葉。
テンポよく飛びだした言葉に自分で言って固まってしまった。
本気で別れるなんて思ってないと言ったら・・・
私が悪者になってしまう気がして言葉をゴクンと飲み込んだ。

無言でじっと見つめる道明寺の両腕が自然な動きで私を捉える。
「行かせねぇし、別れてなんかやらねっ」

チラチラと怪訝な顔を通行人に向けられる。
「なにしてるの」の小さな女の子の言葉に若い母親は「見ちゃいけません」て目隠して通り過ぎて行った。

道明寺のバカヤローーーッ。

ボクッ

「テッ・・・」
道明寺が腹部を押さえて座り込む。
「ここでパンチって・・・それでも女か」
「こんなところで抱きついてくる方が悪い」
それに喧嘩してる最中に抱きついて誤魔化そうとする魂胆が許せない。
そんなんじゃ、私の気持ちは収まらないと睨みつける。

「あんまりバカなこと言いだすと許さないからね」
捨て台詞を言い捨ててクルッと背中を道明寺に向けてすたすたと歩きだしていた。



*
-From 1-

カラカラに乾きすぎた喉は唾も出てこない状態だ。
思わず目の前にあったグラスに手を伸ばす。
「牧野!それ俺の!」田中に止められたときには全部飲み干してしまってた。
口の中を一気にアルコールが充満しカッーと火照った感じが体中を襲ってくる。
「ゲホゲホ」とせき込んでみても1滴も口の中からアルコールが出てくることはなかった。

「それ・・・焼酎のロックだぞ。よく飲めたな」
「つくし、大丈夫?」
心配そうに優紀に顔をのぞかれる。

「久しぶり優紀ちゃん」
「わーー西門さん、お久しぶりです」
にっこりほほ笑む西門さんにメタぼれの優紀はメロメロな表情を作っている。

「え---もしかしてこの人がつくしの彼氏?」
周りから悲鳴とも羨望とも聞こえる声が上がる

「違うよ」
瞬時に優紀が否定した。
「俺、牧野の彼氏の友達」
西門さんはクスクス笑っている。

「道明寺も一緒と言うことは・・・ないよね・・・?」
心臓のバクバク音はアルコールのせいなのか切羽詰まった状況のせいなのか自分でも解からなくなってきている。

「俺、折角のデート断って司につきあわされてるの」
「牧野、お前のせいだぞ」
「だったら付き合わなければいいのに」
「付き合わなければ殴られそうな勢いだった」
西門さんが眉をしかめながらそう言った。
その場面・・・
確かに思い浮かぶと苦笑いする。

「でもなんでここが解かったのよ」
「牧野さ、ここ数日、司との連絡途絶えていたんだって?」
「それならと司は自分のところのSPをお前に張り付かせて逐一牧野の行動を報告させていたようだ」
「ぜんぜん気がつかなかった・・・」
「それで今日が同窓会だと分かって俺が呼び出し受けたわけ」
「俺は被害者なんだけど」
「司はあの席で爆発寸前ですねてるぞ」
「俺は牧野の代わりにここに混ぜてもらおうかな」
「かわいい子も結構いるし」
「キャー」なんて黄色い声が上がり出す。
優紀までうれしそうにポッと頬を染めている。

爆発寸前て・・・
そんな道明寺の状態のところに西門さんは私一人を本気で行かせるつもりなのだろうか。
普通しっかりフォローするのが今回の西門さんの役目じゃないのか?
本気で私の同級生を口説こうなんて思ってるんじゃないでしょうねーーーッ
気がつけば目を釣り上がらせていた。

「こら!総二郎!ここで一人だけ逃げようなんてするな!」
「私の同級生を口説くな!」
「・・・牧野・・・目がすわってるんだけど・・・」

大丈夫かなんて見つめる西門さんの思いに気がつくはずもなく・・・
いつも自分はどこかに飛ばされて、気が必要以上に大きく大胆になっていく。

道明寺がどんなに不機嫌で怒っていようとも対当にわたりあってやる!
それに私は責められる理由はどこにもない!
道明寺を目指して立ち上がる。

完全に酔っぱらって私の記憶はところどころ抜け落ちる状態に陥っていた。

 *

完全に焦っていた。

「道明寺が2番目になるかも・・・」
・・・てっ・・・なんだ?
それも笑顔を浮かべて言えるなんて・・・
なんの悪戯だ。
つくしを怒らせた覚えなど全くないし・・・
この島は1年前俺達が愛を確かめ合った思い出の場所だ。
俺が2番目って・・・
一番目は誰だと言うつもりだ!

思い切り動揺してしまってた。

「大きくなって俺様にはなりませんように!」
「でも・・・クルックルパーマでもいいからねッ」
海に叫んで、私の夢も叶ったってお腹を愛しそうに触れる仕草。

ようやく子供が出来たって気がついた。
もう少し分かりやすい告白ってできなかったものなのだろうか・・・
そんなことは別にして、うれしさが全身を突き動かす。

「ヨッシャー!」と海に向かってガァツポーズを作る俺を照れくさそうに見つめるつくし
感激!
うれしさ!
幸せ!
今までで一番最高の瞬間に酔いしれる。

つくしのお腹に手をおいて耳をあててみた。
「まだなんも分かんないよ」と、つくしがクスッと小さく笑う。
あふれ出す幸福感。
どうしようもできないくらいに舞い上がった。


はしゃいで両手でつくしを抱き上げた。
俺の緩んだ顔を見てつくしがうれしそうにほほ笑む。

砂浜に座りこんで・・・

抱きしめて・・・

愛しむように口づけを交わす。

忘れらない時間がまた一つ積み重なった。












俺達の報告をみんなが喜んでくれたのは言うまでもない。
生まれるのは来年の春。
待ち遠しい気持ちは隠しようがない。

信号で止まった車の窓から子供の服が飾られたウィンドウが目に止まる。
車を降りて一人で店の中に入った。

どれを買えばいいのかなんて分かるはずはない。
全部買ってしまうか・・・
つくしに文句言われるのが関の山と考え直す。

「どういったものをお探しですか?」
はちきれんばかりの笑顔を店員に振りまかれていた。
誰が俺の相手をするのか店内の従業員が集まってじゃんけんをしたのを視線の先で確認していた俺。
以前だったら怒鳴って追い帰しているところだろう。

「もうすぐ子供が生まれるんですよ」
対抗するように俺もはちきれんばかりの最高のほほ笑みを向けてみる。
うっとりと夢見る様な表情に店員が陥ってしまっていた。
苦笑しながら店内を歩き回る。
次から次に聞いてもいないのに商品の使い方から使用できる年齢まで事細かに説明された。


赤ん坊の喜びそうなおもちゃを選んで会計を済ませる。
「こんな素敵なパパを持つお子さんは幸せですね」
さっきより化粧が濃くなっているように見えるのは気のせいだろうか・・・
店員がにっこりほほ笑んだ。

「いえ、幸せなのは俺の方ですよ」
くすぐったい想いがあふれ出て、頬が緩む。
ポッとなって俺を見つめてる店員に「ありがとう」と言い残して店を後にした。
ありがとうなんて言葉が口から出るなんて何年振りだ?
覚えがない・・・。

穏やかな気分が持続してるのも、きっとまだ会ってもいない赤ん坊の影響。
これで生まれたらどうなるのだろうか。

すべてが愛しい。

つくしも・・・
その中ではぐくまれている小さな命も・・・
生まれるのを待ち焦がれる俺自身の思いも・・・

限りなくあふれ出す。


この後も・・・
目についたものを頻繁に買って帰る俺はつくしを呆れさせてしまっていた。

顔も知らない店員でも子供が生まれると告げられる幸せ。
「おめでとうございます」の会話。

今では、知り合いは誰も言ってくれねぇし・・・

それがうれしくてしょうがないんだから仕方ねぇーーーーーーッ。
 

花男Fの最後からの続きです。
長編の流れの中で書いて行こうかと思ったのですが、短編で少しずつUPした方がいろいろ書けるかなと考えて
『Happy life』 の題名を付けていくつか書いてみようと思っています。
こんな場面が見て見たいなどリクエストありましたらお待ちしています♪
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